3万円台で板書するならコレ。Chromebook Detachable CM3レビュー

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著者

Pottal

公開日

2021年08月11日

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これはアーカイブ記事です

この記事は、はてなブログ時代(旧Pottal-Portal)の記事で、アーカイブを目的に公開しているものです。
情報は古くレイアウトも崩れています。
必要に応じて、順次リライトや最適化を行っていきますので、今しばらくお待ち下さい。

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これは何?

「3万円台で買えるなら」最強の板書デバイス

公式製品ページ:

www.asus.com

なぜ買った?

Chromebookが好きだから。あと、板書に使いたかったから。安かったし。

Chromebook CM3とは

Googleの開発したクラウド主体となるOS、Chrome OSを搭載デバイスです。

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実用面での主な特徴は3つ、
1つはDetachable(取り外し)式の2in1という点、2つ目はスタイラスペンを内蔵しているという点です。
そして、最大の特徴が縦置きでも使えるスタンドが取り付けられるという点となります。
細かい点を挙げればまだあるでしょうが、今回は学生が使っていく上で重要だと思われる点をピックアップしました。

ちなみに、3ヶ月以上使用しています。最近はiPad Pro 12.9インチM1モデルに浮気しがちですが、フルスペックのChromeが使えるという点でこいつも活用しています。

今回は板書に話をしぼっていますが、いつかChromebookの良さを伝える記事も書けたらなぁと思います。

目次

 

それでは順に解説していきましょう。

Chromebook CM3が板書向きな理由

キーボードを外せばタブレットに!一台二役の2in1

ノートパソコンのようなキーボードスタイルとタブレットスタイルを両立する2in1には、キーボード部を回転(フリップ)させ折りたたむタイプとキーボード部を取り外せるタイプがあります。
Chromebook Detachable CM3はdetachableとあるように後者となります。

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キーボードを360度回転させくっつけたまま運用出来る他、

完全に取り外してタブレットとしても使用可能

キーボードが取り外せることのメリットは後述し、ここでは2in1全体のメリットとして(当たり前ですが)タブレットになるという点にあります。
タブレットは縦置きがしやすく、何より板書がしやすい(文字が書きやすい)です。申し訳程度に持ち運びがしやすくなるメリットもありますが、まあ言うまでもないのでそこは割愛します。

2in1を縦置きするメリット

縦置きがしやすいと、電子書籍や(縦長の)PDFが見やすいです。

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学生生活において資料のインプットは大事です。
もちろん、資料を見ながらアウトプットをしたいというシーンも多々ありますが、純粋にインプットだけしたい時もあるはずです。その際のストレスを如何に減らせるのは嬉しいです。
そもそもインプットが面倒になったらインプットの機会も減っちゃいますよね。僕は縦長の資料を横長のディスプレイに表示して目を細めながら読んでいくのは嫌です。
もちろんタブレットなので横長の資料を見るときは縦置きから横置きに出来ますし、資料やその時の内容に合わせて縦横を切り替えられるのが良いですね。

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縦でも横でもかなり自由に角度調節可能

2in1は文字が書きやすい

単純な話で、普通のパソコンはキーボード部があるので画面が手元から遠ざかりますし書いてる時にキーボードが干渉して邪魔になります。
2in1はそれがないので、純粋に書きやすく板書向きです。ノートの検索用に手書きではなくキーボードでキーワードを入力したい時は、キーボードをさっと取り付けたり、フリップさせれば良いので(多少は手間ですが)安心です。

タブレットスタイルの良さはここまでにして続いての話に移ります。

スタイラスペン内蔵は最高!

スタイラスペンが内蔵出来るのは良いですよね。持ち運ぶ時に邪魔にならないですし、失くしにくいです。今はiPad ProとApple Pencilも使ってるのですが、こちらはいつペンを失くしてしまうかヒヤヒヤしながら使っています。マグネットで固定されるとは言え、鞄から出し入れする時にうっかり引っ掛けて落とさないかというストレスもありません。
まあ、内蔵は内蔵で、ペンが選べない&小型になりがちで電池持ちが悪いみたいなデメリットだったり、Chromebook Detachable CM3特有のペンが取り出しにくいという悪い点もあるので、手放しには喜べないですが、おおよそメリットの方が上回ってると感じています。

縦置き「でも」使えるマグネットスタンドが付属している!

これはある意味Chromebook Detachable CM3最大の特徴になります。
普通のスタンドは横置きのみですが、このマグネットスタンドは縦置きにも対応しています。
縦置きのメリットは前述した通りですが、スタンドが付いているのでますます縦長コンテンツが見やすくなりますし、狭いスペース机で板書をする上でもスタンドを立てて縦長PDFに書き込みをする際にも役立ちます。
また、このブログ記事は「板書向き」というトピックで書いてるので、机の上でこれに書き込んで使うことを主な想定としているのですが、例えばこれを教科書にして紙のノートに「板書」するという時にも便利です。
「なんだよ、これ一本で板書するんじゃないのかよ」と言われそうですが、未だに紙で資料を配布したり電子書籍されていない教科書もあるので、まだまだ電子に一本化するのは厳しいものがあります。そういったことを考える時に片方だけでも電子化されていれば、(資料の形態にもよりますが)便利になると思います。
(流石に両方とも紙ベースなら、出番はないと思いますし管理が煩雑になるので紙に統一すればいいと思います)

今更ながらスペックについて

本来ならスペックというのは最初に記すべきですが、Chromebookにおいてはスペックよりもまず使ってみることが大切だと考えているので「板書用として使う上で」重要になる使い勝手の方を先にお伝えしました。
もちろん、Chromebookにおいてもスペックは意味があり、低スペックでも快適に使えるからと言って高スペックが無駄遣いという訳ではないとと思います。が、繰り返しとなりますが、Chromebookを知らない人にとってはスペックよりも使ってみることの方が大事だと思っています。
話を本筋に戻しますが、Chromebook Detachable CM3はタイトルに「3万円」とあるように価格も抑えめ、スペックも控えめとなっています。
CPUはMediaTek Kompanio 500 2.0 GHz
GPUはARM Mali-G72 MP3 (CPU内蔵)

RAM(メモリ)は4GB LPDDR4X
ストレージはeMMC 128GB
ディスプレイはタッチパネル搭載 ,10.5型ワイドTFTカラー液晶 ,1,920×1,200ドット (WUXGA)
寸法は本体: 幅255.44mm×奥行き167.2mm×高さ7.9mm
本体 + デタッチャブルキーボード: 幅255.44mm×奥行き167.2mm×高さ13.3mm
本体 + デタッチャブルキーボード + スタンドカバー: 幅255.44mm×奥行き167.2mm×高さ16.9mm

重量は本体: 約506g
本体 + デタッチャブルキーボード: 約748g
本体 + デタッチャブルキーボード + スタンドカバー: 約915g

バッテリーは本体: 約12.3時間
本体 + デタッチャブルキーボード: 約12時間

また、スタイラスペンが内蔵されており
寸法は実測13cm
重量は実測6g
スタイラスペンのバッテリー持ちは自分の使い方では90分持つか持たないかという感じでした。
スペックだけ並べると、(Windowsパソコンと比べて)貧弱だなぁと感じますが、Chromebookで板書をする上では問題ありません。最も致命的なのは、マシンパワーではなく、板書アプリの決定打がないことです。ということで、次は残念な点の紹介に移りたいと思います。

Chromebook CM3で板書する際にイマイチだったこと。

スタイラスペンのバッテリー持ちが悪い

90分戦い切れないと、90分の講義を丸々板書出来ません。まあ、90分初めから終わりまでずっと書き続けるということはないので、途中で充電を挟めるのですが。
幸い、充電は3分も挿してれば30分は持つので、バッテリー持ちの悪さは致命的ではありません。

板書アプリの決定打がない!

これはChromebookに限らずAndroidタブレットで板書しても同じだと思うのですが、板書アプリの決定打と言えるアプリがなく、70点くらいのアプリを使うこととなります。
では、逆に100点満点の板書アプリとは何でしょう。ということで、私が板書アプリに求める機能を逆に紹介していきます。

板書アプリに求めること

パームリジェクションに完全対応

これは必須です。パームリジェクションとは、早い話がスタイラスペン以外の操作を無効にする機能です。手で触れても誤作動しないので、手を浮かせることなく(つまり紙のノートと遜色なく)板書することが可能です。

PDFや写真の貼り付け&書き込みが自由&Google Driveから直接インポート可能

これも重要です。ノートの途中にPDFや写真を追加し、なおかつそれに書き込めないと実用には厳しいです。また、これらを追加する際に板書アプリ上から行えると嬉しいです。少なくとも、いちいちGoogle Driveからローカルにダウンロードして、それをフォルダアプリから開いて…なんてことはしたくありません。

GoogleDriveへの自動バックアップ

どんな板書も消えたら終わりです。ローカルだけでなく、クラウドに、しかも自動でバックアップしてくれることが望ましいです。手動バックアップを怠ったときに限ってデータは消えるものなので…

OCRでテキスト化(少なくとも検索性が欲しい)

せっかくデジタルで板書しているのです。手書きとは言え書いた内容の検索が出来て欲しいと願うのは当たり前でしょう。あのキーワード、どのノートの何枚目だっけ…となった際に、紙のノートの方が見つけるのが早いなんてあってはなりません。
欲を言えば、PDFとして出力した際にもテキストデータは残して欲しいものです。

マーカー&消しゴム機能とその呼出

マーカーや消しゴム機能がすぐ使えると嬉しいです。スタイラスペンのノックで切り替えられると便利なのですが、まあこれはなくても我慢出来ます。

現在Chromebookで使っている板書アプリ「Squid」について

基本無料で、PDF関連は有料買い切りだった気がします。

play.google.com

先に挙げた番板書アプリに求めることと比較しながら評価します。

△:パームリジェクション

一応、パームリジェクションというか、スタイラスペンでの入力が優先されますが、手を置くとそれに釣られてページがずれてしまいます。おそらく、2本指操作と手の区別が甘いのでしょう。2本指でページが移動出来ないと不便ですが、手を浮かせて書く必要が出てくるので、ちょっとイマイチです。入力優先度をスタイラスペンにしているので、手を置いたままでもスタイラスペンで書き込めるという最低限の仕事はしているので、△としました。

◎:PDFのインポート

これはPerfectです。アプリ内でGoogleDriveを呼び出せるので、1つのアプリで完結しますし、PDFの挿入位置も選べます。

×:Google Driveへの自動バックアップ

おまえ、Chromebookもサポートしておきながら、自動バックアップ先にGoogle Drive選べないってどういうことだよ。サポートしているのはDropboxです。
手動ローカルバックアップ機能で、バックアップ先にGoogle Drive を選ぶことは可能です。は?

×:手書き文字のテキスト検索

そもそも検索窓がありません。

○:マーカー&消しゴム機能

アプリ側としては、ペンをノックすることで消しゴム機能などを呼び出せます。Chromebook CM3のスタイラスペンにはその機能がないので使えませんが…

 

ということで、満足はしていません。他に試したアプリはMicrosoftのOneNoteくらいです。理由は覚えていませんが、メインにはなりませんでした。そういうことです。
と、まあ渋々Squidで板書をしています。最低限の板書は出来るので良しとしましょう。
これは、アプリ側の問題なのでChromebookやAndroidタブレットで板書をする際にはみんなこういう目にあうと思います。板書するならやっぱりiPad+Apple Pencilですね。別途記事を書くつもりですが、iPadではNotabilityというアプリを使っています。ちょっと高いですが、買い切りなので財布にダメージを与え続けることはありません。まあ、こいつはこいつでPDFのインポートがアプリ単体では完結しないので100点ではないのですが…

結論:高い金出せるならiPad+Apple Pencilが正解

Appleサイコーという話ではなく、3万円台という価格ならChromebook CM3はよく頑張ったと思います。100点満点の満足度ではありませんが、最低限の仕事は果たしてくれます。むしろ、3万円台でこれ程快適な板書が出来るデバイスは他にないでしょう。
板書にどこまで金をかけられるかという話です。紙とペンなら1000円以下、PDFに書き込むなら3万円出してChromebook CM3、それ以上の快適な板書を求めるならiPadとApple Pencilで最低6万円(iPad 32GBは論外なので、128GB Wi-Fiモデルで計算)別途キーボードなどを用意して7.8万円程度でしょうか。

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Bluetoothキーボードはオススメしません。大きな講義室だと途切れます。オススメはCombo Touch Keyboardです。Smart Connectorでの物理接続とトラックパッドが付いています。繰り返しになりますが、Chromebook CM3だとキーボードもペンも付いて3万円台です。

最後に:Chromebookの良さはこんなもんじゃない

今回は板書という観点でレビューしたので、Chromebook CM3というか、Chromebookの良さはあまり語っていません。iPad Pro 12.9インチM1モデルという最強のタブレットがあるのにも関わらず、Chromebook CM3を手放していないことからも分かるように、こいつはこいつでiPadとは別のニッチがあります。Chromebookの良さ、「楽さ」を伝える記事もいつか書けたらなぁと思います。

 

 

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